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今年のクリスマス・ソングはクリスマス・ツリーのコスプレに敬意を表してHALCALI『ストロベリーチップス』に決定。
アルバム『ハルカリベーコン』も素晴らしかった。
気になる75〜77年生まれを積極的にチェックしつつ共通する性質を見ていこうよ、という人のふり見て我がふり直せ的このコーナー、今日はなんとミリオネアですよ。そろそろこんなやつも増えてくる頃なわけですよ。
というわけで、名古屋市のテレビ塔から1ドル紙幣と100円札をバラまいてしまった岐阜市の男性(26歳・無職)さんです。まったく無職の鑑のような野郎ですね。状況を詳細に見てみましょう。
23日17時20分ごろ、黒い背広とコートに身を包んだ彼は、久屋大通公園内にある名古屋テレビ塔の展望台の南東側に立ち、転落防止用の柵の間から1ドル紙幣と100円札をばらまきはじめます。ドル紙幣は今月初めに100万円分を成田・名古屋の両空港で両替した約9300枚、100円札はネットオークションで落札(1枚500円)した100枚を用意し、アタッシェケースやサンタのような白い布袋、スーパーの紙袋に詰めて持参。周辺は繁華街で、一時騒然とします。
気付いた社員が「やめてください」と声をかけたが、「僕は悪いことをしていない。あなたにもあげる」と言って続けた。ようやくやめさせると、男性はアタッシェケースから1ドル札数千枚を展望台の床に落としたまま立ち去ろうとしたという。(毎日より)
男性はさらに展望台に1102ドル分と100円札2枚=写真=を落とすように残し、テレビ塔の職員に「クリスマスだし、みんなに喜んでもらいたかった」と話して立ち去った。(朝日より)
愛知県警中署員の任意同行を承諾し、厳重注意を受けた彼は「反省している」と答えます。彼は今月初め、あしぎんフィナンシャル株の売却差益で7〜8000万円ほどを得、預金額も1億円ほどあり、味気なさを感じていたと。
これは成り上がりのアノミーなんですかね*1。しかし1億だと何もせずに平均寿命を全うするにはぜんぜん足りません。どうせなら何もせずに豪遊しつづけても使いきれないくらい稼いでほしいものですが、今の状態では若干スケールの小さなやつだと感じざるを得ません。仕事を辞めたのも儲けたせいだったとすれば少し焦りすぎのような気もしますが、いいんでしょうか。まぁ元の職場は大手銀行だったそうですし、不況下でこれだけ目敏く稼げる能力があれば、残りも大丈夫かもしれませんが。
1億儲けても「これから何をしてやろうか」などと野心を持たず虚しさばかり感じてしまうところや、冷静な頭で計画的に大胆な(または奇矯な)行動をしようとするあたりにはシンパシーを感じます。こういうあたりは75〜77年生まれの世代にどことなく共通する空気であるような気もします。もちろん客観的には僕よりずっとマシなので本来は祈る義理などないのかもしれませんが、彼には何とか今の状況を乗り越えてほしいと思います。
*1 この調子で自殺したらまったくステレオタイプ