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2003-11-23

_ 中原中也のトリビア

長谷川泰子が小林秀雄の元に走った晩、中原中也はゲーテ『ファウスト』を読んでいた。

野々上慶一『中也ノオト〜私と中原中也』(かまくら春秋社)より。死に際が壮絶なせいもあって、性格や行動を紹介するときには、悲劇的な美しさ、繊細さなどがしばしば強調されますが、この本には中原の邪悪な面がたくさん書かれてます。

酒癖が悪くて毒舌で、ケンカっ早くて嫉妬深い。近くにいたら困るけど、しばらく会わずにいると懐しくなりそうなタイプ。早死にしたら愛されるけど、逆に言えばそうじゃないと愛されないキャラだったんでしょうか、やっぱり。

_ 昨日の日記

赤信号で停車していたら、前の車のドライバーがじっと右側を見ている。それにつられて自分も右を向いてみると、地平線のすぐ上に真っ紅な夕日がある。秋らしい雲がたくさん出ていていて、同じ色に染まっている。

信号が青になり、前の車が名残惜しそうに発車する。もう一度だけ夕日を振り返って、自分も車を進める。前との車間距離が少し長くなる。バックミラーを見ると、後ろの車ともだいぶ離れている。