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2003-10-29

_ やせ型で力持ちの引っ越し屋は得をする

「いつも焦らないよねー」「焦ることってあるの?」と、立て続けに冷めキャラっぷりを指摘される。自分としては、特にここしばらくずっと焦り通していたつもりなのに、僕の表象には正しく反映されていなかったようだ。

背が高くて骨太で、パッと見からすでに体格の良い友人は、引越し屋のバイトをしたときに重い荷物ばかり運ばされてしまい、割に合わなかったと言っていた。彼は、やせて見えるのに実は力があるというタイプが引越し屋で一番得をするということを学んだ。体格に見合う力持ちだった友人はまだよかったが、体格はいいのにそれほど力のない人には最悪のバイトだということだった。

「焦り」が主観である以上、それを誰かと比較することはできない。だから僕が他人と比べて焦りの少ない人間なのかどうかもわからないが、少なくとも他の主観からは焦りが少ないように見えるらしい。たしかに表に出さないように努めていることはあるかもしれないが、そういう裏で誰かからそっとさしのべられる手を期待することがあるのも事実で、しかしまったく表れていないのではそんな期待も無為に終わる。僕はかくれんぼをしていても、完璧に隠れようとしすぎるというタブーを犯して忘れ去られそうになったりするタイプではあった。そしてそのことに満足する一面も、たしかにあった。しかしそれで得をしたということはないし、それほど楽しかったわけでもない。

問題は、今さら焦りをアピールしようと努めてもすでに構築された「焦らないキャラ」観によってその伝達が阻害されてしまうことだ。「またまた、焦ってるフリなんかしちゃってー」と「おどけキャラ」として解釈されるならまだいいが、最悪の場合、狼少年のそしりを受けることにもなりかねない。

狼少年のリスクをヘッジしつつ、僕の焦りを外部に伝達する方法はないだろうか……僕は汗を空中に噴出しながら思考したりはできないし、足を輪のように回転させながら走ることもできない。ドジっ娘のノウハウを活かすことを考えても、さすがに何もないところで自然にコケたりはできないし、紅茶をたくさんのせたお盆をひっくり返したくても、まず複数の紅茶を運ぶ機会に恵まれていない。また仮にその幸運にあずかったとしても、それでは別なリスクに突進していくようなものだ。

ドジっ娘……ドジ……? いいヒントだ。ドジっ娘の基本構造を転用することはできるかもしれない。小さく、自然に、少しずつドジを繰り返す。これは積極的なアピールではなく、自然に発生してしまう「ドジ」感だ。この積み重ねによって、「あいつが焦るとドジを起こしかねない。その前にあいつの焦りを見抜いてやらないといけないぞ」という同情的危機感を喚起することが可能になる。

ただし、単なる迷惑者になることを避けるため、ドジによる実害は最小限に留めながら最大のインパクトを生んでいかなければならない。僕はロリでもメガネっ娘でもないし、メイドにもなれないのだ。しかも、そのドジを「焦り」と結びつけなくてはいけない。いつもドジをやるのではなく、焦っていることとドジが結びついていなけなければ意味はない。行動の際、常に慎重な判断が求められる難しい課題だ。もしかすると、これは僕の手に余ることかもしれない。だけど他には何もないじゃないか……そうだろう?

いいか? クールに、そしてクレバーに、ドジるんだ。たとえ悲しいことがあっても、ドジり続けるんだ。

_ 金持ち頭脳 (via AJP)

結果】 リストラサラリーマン級だそうです。他の項目はSとAばかりなのに、「繊細と大胆」だけがD。SとAは出来すぎだけど、バランスの悪さに関しては的確に判断されちゃったかんじ。

設問は大きく「理想」を選ぶものと、自分の「現実」を自己診断するものに分かれていて、「理想」設問の結果を集積した結果に対して「現実」設問への回答を照合し、「現実」が「理想」の統計値に近い値であればあるほど金持ちになれるであろうと推測する、というものみたい。つまり一般の総意が金持ちへの道として正しいのかどうかというところを疑っちゃうとつまらなくなるので考えてはいけません。

前作の「恋愛頭脳」では結果を再表示するURLが出なくて不満だったけど、今回はちゃんと出てますね。「他人鑑定」も誰かにやってもらうかな。